沖縄の海と縁起の良い珊瑚のフリーカップペア 瑠璃紺×純白

陶主の大岩浩章さん。10代から焼物一筋30年。県外でも焼物の産地を巡り修行を重ねてきた大岩さんが沖縄に移住したのは18年ほど前。最初は那覇のやちむんで有名な「壺屋」の陶房に弟子入りしたそうです。伝統的なやちむんを学びながらも自身の創作意欲を膨らませ、独立しました。土や釉薬、焼き窯と向き合いながら、真摯に創作をする大岩さんの姿が印象的です。

datta.のやちむんは何と言ってもブルーやピンク、赤などカラフルな色使いが特徴！伝統的な沖縄のやちむんとは一線を画しています。今回ご紹介する「珊瑚のフリーカップ」は、5種類。沖縄の海や白い砂浜をイメージしたベースに、イキイキとした珊瑚があしらわれています。「珊瑚は強い生命力を感じさせる生き物で、昔から長寿と健康を祈願する縁起物のモチーフとして扱われていました」そう話すのは、絵付けを担当している妻の徳子さん。

大岩さんが製造したやちむんが並ぶなか、集中して一つ一つ手作業で絵付けしています。「珊瑚は縁起物なので、受け取った方にハッピーな気持ちになってほしいんです。だから絵付けする時の気分を大切にしています。“なんだか気分がのらないな…”という時には絵を描かないんです（笑）」と徳子さん。紅型も学んでいたということで、沖縄らしいデザインの食器が並んでいます。

「渋い昔ながらのやちむんも魅力的ですが、最近は洋風の住環境の方が多く、食文化も多様になってきています。料理に合わせて器を楽しみたい方に“カラフルなアートやちむん”という選択肢を提供したいですね」と大岩さん。やちむんにガラスを組み合わせたり、焼く温度を変えて色や質感を変えたりと、器ひとつとっても、その表情はさまざま。職人が丁寧に焼き上げ絵付けした一点もののカップ。ご自宅用だけでなくギフトにもピッタリです！